マシンビジョンカメラのサプライヤ、トランスポート層IPコアで市場化までの時間を短縮

Product / 10.2019


こちらからプレスリリースをダウンロードできます
マシンビジョンカメラのサプライヤ、トランスポート層IPコアで市場化までの時間を短縮
 
マシンビジョンカメラとシステムを設計するエンジニアの中核技術は、通常、サイズ、ウエイト、パワーバジェット、およびその他の要件を満たしながら、できる限り最良のイメージを提供するためにコアカメラ機能を構成するところにあります。しかし、カメラからホストにイメージをストリーミングするには、膨大な時間と労力を費やす必要があります。GigE Vision、USB3 Vision、およびCoaXPress (CXP) といった、ビジョントランスポート層の最新の規格は複雑であり進化し続けているため、経験豊かなプロトコルエンジニアが数か月に及んでインターフェイスの設計に取り組む必要があります。
 
最先端マシンビジョンカメラのOzray (旧NIP)、Crevis、Sickといった多数のメーカーは、ほかの機能とともにフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ (FPGA) への統合に対応したトランスポート層インターフェイスを知的財産 (IP) の形態で購入することで、この課題を解消しています。カメラプロバイダーであるOzray, Inc. (韓国龍仁 [ヨンイン] 市) で業務執行取締役兼最高技術責任者を務めるキース・アン氏は、「IPコアを使用することで、市場化までの時間を短縮しながらより多くのカメラを開発することができる」と述べています。また、マシンビジョン会社Crevic Co. で代表取締役を務めるジューン・フワン氏は、「IPコアを使用する最大のメリットは、以前に必要とされていた時間のわずか数分の1の時間で、信頼性の高い標準的な転送インターフェイスを作成することができるところにある」と話しています。 
 
10年前に最も広く使用されていたマシンビジョン・トランスポート層インターフェイスは、Camera Linkでした。Camera Linkのストリーミング部は十分に定義されていましたが、制御パスが指定されていなかったため、各カメラは独自の構成プロトコルを実装し、その結果、カメラに完全対応するためにはホスト側でそれぞれを微調整する必要がありました。今日では、カメラとホストコンピュータの間のマシンビジョン通信はほとんど標準化されており、主にCXP、GigE、およびUSBインターフェイスを使用しています。新しいビジョン規格はより複雑で、必要なタイミングマージンは以前の世代に比べて小さくなっています。その上、規格そのものが進化し続けているため複雑化がさらに増し、規格の再確認や、時にはトランスポート層の実装をアップグレードすることが必要となっています。
マシンビジョン・トランスポート層IPコアの登場により、カメラとホスト間のインターフェイスの開発に必要な時間が短縮されました。たとえば、Euresysの傘下にある大手フレームグラバーサプライヤであるSensor to Image (S2I) は、最新のCXP、GigE Vision、および
7307_MVDK_ZX5_Mipi_CXP_1C.png










MIPI CSI-2センサーおよびCXPインターフ
ェイスボードを装備した
MVDK評価ボード

USB3 Visionインターフェイス規格を満たすIPコアを提供しています。これらのIPコアは、最新バージョンのインターフェイスレイヤに確実に準拠する一方で、カメラとホストの相互運用性を確保しています。
S2Iのビジョン規格IPコアソリューションは、採用率の高い多様なフレームグラバーや画像取り込みライブラリに対して完全に検証された実用的なリファレンスデザインとして、FPGA IPコアとともに提供されます。IPコアはコンパクトであるため、その他のビジョン機能を十分に追加することができます。

 BlockDiagramsIPCores-(2).PNG
 
Xilinx 7以降およびIntel/Altera Cyclone V、およびさらに最新のデバイスとの互換性が確認されています。
Xilinx7_pregius_CXP.png Cyclon_CXP.png
CXPおよびIMX Pregiusインターフェイスボー
ドを装備した
Xilinx Kintex 7評価ボード
CXPインターフェイスボードを装
備した
Intel Cyclone 10評価ボード

イメージセンサなどの外部ハードウェアとトランスポート層PHY間のインターフェイスで構成される最上部の設計は、IPコアが対応する最新のFPGAプラットフォームだけでなく、カスタムハードウェアに適応できるVHDLソースコードとして提供されます。
リファレンスデザインのビデオ取り込みモジュールは、テストパターンジェネレータを備えたカメラをシミュレートします。このモジュールはVHDLソースコードとして提供され、ユーザーがセンサーインターフェースとカメラデザインのピクセル処理ロジックに置き換えられるようになっています。FPGA内蔵CPU (MicroBlaze、NIOS、ARM)は、Vision規格IPコアでの非タイムクリティカルな制御およびコンフィギュレーションタスクに使用されます。このソフトウェアはC言語で書かれており、顧客が拡張することができます。
 
Euresys ヨーロッパ・中東地区 (EMEA) でセールス・サポート部門副社長を務めるジーン・キャロン氏は、「マシンビジョン会社は、IPコアを再利用することで、サイズ、ウエイト、およびパワーバジェットの問題に対応する必要のあるハードウェアを完全に自由に使用しながら、どのようにして最良のイメージを得られるかという課題に専念することができる」と述べています。また、S2IでIPプロダクトスペシャリストを務めるマティアス・シャフランド氏は、「CoaXPress、USB3 Vision、およびGigE Visionの委員会と緊密な協力により、EuresysのIPコアが規格の最新の変更内容に対応するようにしている」と話しています。S2Iは、最近、Sony Pregius Sub-LVDSイメージセンサへのインターフェイスを提供する、IMX Pregius IPコアを発表しました。また、主に組み込みビジョンシステムやモバイル端末で使用されるMIPIセンサへのインターフェイスも発表を予定しています。S2Iは、幅広い製品ラインをかかえる会社向けのボリュームラインセンスと、製品ラインの少ない会社向けのシングルライセンスを提供しています。また、いずれのライセンス契約においても、トレーニングとサポートを提供しています。

Ozray.pngOzrayは、同社のPolluxとPaminaのエリアおよびラインスキャンカメラとDeneb熱探知カメラにIPコアを実装した、マシンビジョンカメラサプライヤです。アン氏は、CXPとGigEトランスポート層インターフェイスの社内開発は、IPを購入するよりも多大な資金を要するとし、「IPコアを購入することで、弊社は社内エンジニアリングリソースを画像処理と制御センサ機能にかなり専念できるようになった。大多数のリソースがカメラ・ホスト間のインターフェイスに注力していた頃には不可能な話だ」と述べています。さらに、「現在では、Camera LinkのみでなくCXPとGigEを追加提供して弊社のインターフェイス製品を拡大することによって、新しい市場に対応することができている。S2Iが提供するIPコアとサービスに100%満足している」と続けています。
 
 
Crevis.pngCrevisは、マシンビジョンカメラと産業用コントローラの大手サプライヤです。フワン氏は、過去、同社のエリアスキャンカメラ向けトランスポート層インターフェイスの内部転送ロジック、デバイスドライバー、およびTx/Rxライブラリの開発に、莫大なエンジニアリング人員を投入していたとし、「現在では、S2IからGigE、CXP、およびUSBインターフェイスのIPコアを購入しており、エンジニアはセンサインターフェイスとカメラ機能の開発に専念できている」と述べています。さらに、「S2Iはリファレンスデザイン、トレーニング、および技術サポートを提供している。このアプローチにより、信頼性の高い標準的な転送インターフェイスを過去にかかった時間の数分の一で開発することができるようになった。ほかの多くの部分を置き換えるIPコアをFPGAに取り入れることにより、弊社はサイズとカメラの製造費を削減することができた」と続けています。
 
 
SickRanger3.PNGSickのRanger 3 3Dストリーミングカメラは、大きな高さ範囲と高品質イメージを合わせて、1秒当たりより多くの3Dプロファイル数を提供しています。SICK IVP ABでソフトウェア3Dカメラの上級エキスパートを務めるマティアス・ヨハネソン氏は、「前世代のRanger 3は、自社のGigabit Ethernetインターフェイスを使って、規格通りでは得られない機能を提供していた」と話しています。さらに、「弊社が必要とする機能が規格に含まれると、それを採用したくはなるものの、社内で仕事を進めるために必要なエンジニアリングリソースを流用するのは避けたかった。S2Iは規格の延長に対応する新しいカスタムモジュールとともに、実用性が証明された標準的なIPコアを提供してくれた。実装プロセスでは、対面会議を数回持つなど、S2Iと非常に良いコミュニケーションをとることができた。弊社のエンジニアリングチームはイメージャーと信号処理装置に専念することができたため、最新のRanger 3バージョンを市場化するまでの時間は、社内でインターフェイスを開発するために必要としてきた時間から大幅に短縮することができた」と述べています。

 さらに、「マシンビジョン会社はIPコアによってGigE Vision、USB3 Vision、およびCoaXPressの規格を使ってFPGAベースの製品を作れるようになる」とコメントしています。
 
スピーカー:
ジーン・キャロン - Euresys EMEA地区セールス・サポート部門副社長
マティアス・シャフランド - Sensor to Image IPコア・カスタムデザインプロダクトスペシャリスト
Ozray
Crevis
Sick